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怒り狂われたら、命の危険があった。
それでいて、「わかった、とはどういうことだ−!」という思い。
自分で離婚を切り出しておいてなんだが、たいていドラマや映画、小説では、「なに、バカなこと言うんだ」と、本気にしなかったり、「別れるってどういうことだ!」と、理由を問いつめたりするもんだろう。
「わかった」「別れてほしいんだけど」ある晩、とうとう口にした。
私のほうから。
2人並んで、床についた時だ。
真っ暗な中、天井を見つめながら、手を滑らせたのは私。
わかっている。
でもね、そうはいっても、そりゃ、ないじゃん。
私はイジケた。
夫にはせめてほしかった。
私たちは、交際から6年の年月をともにしていたのだった。
その間、ケンカもしたし、もうダメか、という時もあった。
なんとか乗り越えて結婚したのに、「ほな、さいなら」とは。
あんなこと、こんなこと、みな無駄だったのか。
私は、虚しい気持ちに襲われた。
一つ一つ大切に並べていたドミノが、ツルンと手を滑らせたとたん、アッヶなくパタパタパタと一気に倒れ、ただただ呆然と眺めるしかない、というような。
一緒に並べていたのなら、はせめて、最後の1枚が倒れてしまうのを、必死で防ごうとしてほしかった。
「明日、役所に行って、離婚届、もらってこようか」「理由、聞かないの?」「理由を聞いたって、アンタの気持ちが変わるとは思えない」強情を張ってもいい。
なのに、素直に「わかった」とは。
離婚したくても、相手が本気にしない、合意しない、で離婚話が進まないという人は多い。
まずは改まった空気を演出する、これが大事らしい。
さて寝ようか、という時に、切り出したのがいけなかったんだろうか。
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